知覧

もうすぐ開業から10年が経ちます。
無我夢中で全く余裕のない10年でした
ただ余裕のない割に数年前から知覧を知り、行ってみたいと強く思ってました。いつ知覧に行きたいと思ったのか、またなぜ行きたいと思った理由もわかりません笑
行ってみたい気持ちが日に日に強くなりついに行ってきました。
念願叶いました。
行きたいと思ってても行動を起こさなければ一生行かなかったでしょう。
まさに10年前行動したから今があるんだと思います。
同じですね、行動したもん勝ちって言いますが言うだけでは叶いません。
また今回私が知覧に行けたのも快く行ってきて下さいと言ってくれた中島先生、チームの遠征の日程確認して調整してくれた顧問の高橋先生、いつも無茶苦茶な私を否定せず支えてくれる家族。
知覧に1人で来ましたが、たくさんの人が支えて送り出し、帰りを待ってくれてるから知覧を体感することが出来ました。
ここからは個人の感想になりますが、衝撃です。
知覧町護国神社から始まります。
まずは挨拶してから研修と思い平和記念館の目の前にある護国神社から。
その奥の観音様、俺は君のためにこそ死ににいくでも映像がありました。
ここまででした。
平和記念館に入ったものの感情が定まりません。
冷静に事実を見ていければいいのですが、そもそも感情の起伏がある方なので、初手から荒れます。語り部方が丁寧に話してくれます。遺書を説明してくれます。そのどれも知っています。でもダメです。
なぜここに来たかったのか、その問いの答えはなかったです。
全てを見たくても身体は重くなります。休憩しながらも気付いたら3時間ほど経っていました。
ボロボロです。
瞼は重く腫れてるのが見なくてもわかります。袖口は涙と鼻水で濡れてます。
嗚咽をこらえ気を抜くと膝から崩れ落ちそうになります。
ハンカチ持ってくればよかった。せめてティッシュがあればこんなに汚すことなかったのに。
10年前覚悟を持って開業しました。
覚悟を持ったつもりだったのかもしれません。それを知りました。
知覧で遺書のどれもこれもなぜこんなにも綺麗に書けるのか、言葉の強さと美しさがたまらなくなります。英霊の覚悟を知りたかった。どうしてここまで磨くことができるのか。
必死です。
必ず死ぬんです。
出撃の前日に命令が下るようです。明日死ねと。
狭い三角兵舎のなかで遺書や身の回りを整理するそうです。必ず死ぬことを決意しながら。
なぜ家族の心配ができる?妹の手が関節炎で不自由になったのを知って小さきことに拘るなと勇気づけることができる?軍からの支給品を残して家族に仲良く分けて下さいと言える?なぜそこまで他人の幸せを願える?
鳥濱トメさんのホタル館にも行ってきました。
規模は違えど同じなんです。
利己でなく利他なんです。英霊も鳥濱トメさんも。
利他なんです。
自分の身を犠牲にする利他なんです。
同じ利他の心なんてできませんがこれからの仕事で忘れてはならない、幸せを願われたなら全力で幸せになる。人のために仕事をする。改めて強く思いました。

開聞岳まで行ってきました。できる限り開聞岳を同じ景色から見れるように。英霊が見た本土最後の土地です。
ここから2時間沖縄まで低空飛行です、見つからないように。まだ夜が明けきらない時間に。
久しぶりの飛行機は緊張するもんですね。
離陸なんてほんのりドキドキしました。
曇天を抜けたら快晴なんです笑当たり前です。
ただその景色があまり綺麗。
空と海の色が同じ深い青から真ん中の雲に向かって白くなっていくんです。
雲は平らな草原の朝に雪が積もりそれを丘から見下ろしてるような景色です。

福岡では修業時代をともに過ごした友田君と久しぶりの再会です。
パーソナルジムを開業して元気に仕事してるようです。いろいろ大変だと思いますが一緒にありがとうと言ってもらえる仕事をしよう
夜遅くになってしまって申し訳ない、一人旅のおしゃべりに付き合ってくれてありがとう。

いよいよ一人研修も最後です、帰りの飛行機はそれはもう恐怖でした。
仙台は強風で着陸出来なかった場合は中部空港まで引き返す条件付きのフライトとなりました。
初めて体験する揺れ。
先行した福岡からの便は引き返すことになったようです。上から見る海は白波が激しく立っておりとんでもない風だと見てわかります。
そんな中着陸態勢をとり高度を下げる飛行機、一段と激しくなる揺れ。
近づく滑走路、バウンドしたような揺れと急激なブレーキ。着陸しました?こえーよー。
よくぞ無事着陸してくれました。ナイス機長、機長ありがとうございます!
これが今回の1番の学びになりました。
今の日本があるのは過去があるから。
ならばありがとうございました。が1番の学びです。
大切な人の幸せを一番に考え、幸せを願いながらの必死。
最後に10周年に。仲間、家族、そしてさくらに来てくれる患者様、全てにありがとうございます。
ありがとうございます。